どうしてキャットフードを試食するのか?
私自身が、割と普通にキャットフードを食べています。
当たり前ですが、小腹がすいた、というような理由ではなくて…「毒見」的な感覚。そもそも自分が食べられないものを猫にあげている、という状態に違和感があり、食べること自体にはまったく抵抗がありません。
もちろん、理屈じゃなく「食べられない」という人がいることも理解していますし、それがおかしいとも思いません。私が少数派なのだと思います。
私が試食する理由
- 味が濃くないか?
- 食感はどうか?(歯が悪いシニア組にも優しいか?)
- 死ぬ時は一緒(??)
など、食べやすさを確認するのがメインです。
死ぬ時は一緒
2007年に、市販されているペットフードに毒物が混入していた、という衝撃のニュースがありました(日本のテレビニュースでの扱われ方は小さかったようです)。もう十年近く経つんですね…。私はちょうどその頃、海外製のプレミアムフードに対し、妄信的になっていたんです。「○○をあげてはいけない」「××なら絶対安心」と…ない知識をネット情報で補って、自分の中に色んな規制を作りました。
そんな中で起こった事件が、その「ペットフードの大規模リコール」。このニュースは、私の思い込みを一網打尽にしてくれました。当時の私が「選び抜いた!」と思っていたフード*1は、発表された「リコールリスト」にすべて入っていたからです。
それから、フード選びをどうして良いか分からなくなり…毎回、封を切る時は恐々。猫たちの様子を見ながらピリピリ。何が正しいのか分からないまま数年、様々な葛藤を経て、最終的に行きついたのが「最低限、自分が食べられるものならいいんじゃないか?」という極論(?)でした。
それに加えて、あってはいけないけれど、ないとは言い切れない…そんな「毒物混入」の可能性。それなら一緒にリスクを冒そうか、と。
もちろん身体の大きさやつくり、そもそも種が違う猫と私では毒の「致死量」なども違うわけですが、それでも「この味おかしいな」と事前に気づけるキッカケにはなるかもしれない。そのひと手間があってもいいのではないか、と思ったのです。
結局自分のために食べる
私がキャットフードの試食をするのは、本当に「一緒に死のう」と思っているわけでは決してなく、「そんなリスクのないものを選んでいる」という、自分の安心感を引き出したいがための行動とも言えます。
試食なんてしなくても心から安心できる、そんなフードがあればいい。
本当は、それが願いです。
*1:金銭的な問題もあったので、最高級/最上級フードを選んでいたわけではありません。